巨大団子

最終話
 




蒸す事数十分。
「蒸したらどうにかなってんじゃねえの?」と淡い希望を込めて鍋のフタを開ける。





が、またしても期待を裏切られた。









そう。









蒸す前より酷くなっていたのだ。




何の根拠もなかったけど漠然と「蒸したらこのべちゃべちゃがマシになるかなあ」と思っていたのだが、 蒸す事によりべちゃべちゃ度は急激に増し、水分を十分に含んだ団子はテカテカと光り輝いていた。

「いやでもまだ大丈夫!次の作業で団子っぽくなるはず!!」と思ったのだが、 作業はこれで終わり。

これで完成なのだ。


蒸す前に失意のどん底に落ちたと思っていたのだが、実はそれはどん底ではなく、今がどん底なのだ・・・



全ての作業が終わり、完成したとは思えないけど完成した団子を僕の部屋に運ぶ。




これが巨大団子の姿です。



























「正直作っておいてなんだけど、食べたくないなあ・・・」と思ったので、 「T君、まず最初の一口いってみて!」と、T君に味見させる事にした。



うつろな目をしてなかなか口に運ばないT君。






口を広げ






嫌そうな顔をしながら食べた!!








T「美味しい!!」



美味しい!!って、え?美味しいの?

T「ぐにょぐにょだけど美味しいよ」

なんだ味は悪くないのか、なら食べよう。




T君に毒見をさせた結果「安全」と判明したので僕も食べる。



もごもご






ゲップ!






すげえグニュグニュ!でも味は悪くない!!
料理はやはり見た目より味なのだ。

味が良ければ問題はない。
二口目、三口目と団子をフォークで切り分け口に運んでゆく。




「あ、そう言えば比較用に普通の団子買ったんだった」と唐突に思い出し、写真をパシャリ。
食べかけで申し訳ないですが、比較です。



わあ、普通サイズの団子、綺麗だし美味しそう・・・

いやいや巨大団子だって見栄えは悪いが味はいい。


いくら味は良いと言っても2キロの団子を最後まで美味しく食べるのは無理がある。
食べ進むにつれて遅くなるペース。


それでも何とか無理やり口に詰め込み





























そして最後のひと欠片までたどり着いた。







最後の一口!!






パクリ!






ごちそうさまでした!!





と思ったら








ウェップと嗚咽だかゲップだかわからない物が出そうになった!!






のでお茶で無理やり流し込み事なきを得た。




危うくリバースしてしまうところだったが、巨大団子を完食する事が出来、21回目のHUGEは無事終了した。




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