巨大餃子でお酒を飲もうよ

第10話



どうやら両面とも焼けたらしい。



さあ、食おうじゃあないか。みんな



ホットプレートの蓋を取ると、モワァっとたち込める湯気と素敵な香り。

高まる期待。




湯気も消え、ようやく巨大餃子は姿を現せた。











































「おぉ!!」















































「うまそー!!」



形はちょっと不恰好だが、程よい具合についた焦げ目がなんとも食欲をそそる。
大きさも、真ん中に置いてある通常サイズの餃子の何倍もあり迫力満点。



吉田が巨大物に刃を立てる・・・が



切れない。



予想以上に皮が硬くて切れないのだ。

「んだよ、こんちくしょうめ!」

と、ガリガリと皮切断作業を続けてると、やっとで切れた。




切れたと思ったら、途端に断面から中身の具がドバーっと流れてきた。






まあ今更見かけを気にしても始まらないし、この素晴らしい程に香しい 香りの前に見かけなんてどうでもよくなる。
それほどまでに僕らのお腹を刺激し、よだれを垂らさせる、素晴らしい香りだったのだ。




早速パクリと巨大餃子にかぶりつく。

美味しい。

実に美味しい。

程よくピリ辛に作られた餃子のタレの力もあり、ビールが進む、進む。




T君やosukai君も「HUGEでこんなに美味しいの初めて!」と喜んでいるし、 僕も全くもってそう思う。こんなに美味しいのは初めてだ。




しかし、食べてる内に「餃子を食べている」と言うより 「キャベツとニラと豚の野菜炒めを食べている」と言う感覚に陥ってきた。

まぁ、それは硬い皮を避け、具だけ食べてるからなのだが。

時折皮をかじり、「餃子を食べてる感じ」を取り戻しながらパクパクと食べ続ける。




そうこうしている内に巨大餃子も食べ終わり一息ついた。

普段は「もういらねえよお」等と嘆いたり、お腹休憩と称して 漫画を読んだりゲームをやったりとしてるのに、 今回はそれがない。
誰も文句や泣き言を言う事も無く、無事完食。




「でもまあやっぱり餃子は普通サイズのが一番良いね」と漏らすT君とosukai君。

僕も全く同意見なのだが、料理というものは食べて味わうだけでなく、 見て楽しむという要素も大事なんだと思うので、 T君やosukai君が望む・望まないおかまいなしにまたやる所存です。
という事を伝えると、この日一番嫌そうな顔が見れたので僕は大満足したのだった。







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