巨大クレープ

最終話



         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|       あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|      『おれは巨大クレープを作っていたと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ       思ったらいつのまにか春巻きになっていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人       な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ      おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ      頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \   催眠術だとか超スピードだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ   そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…








どう見ても巨大春巻きになりました。



でもまあこんな巻き方のクレープも見た事あるような気もするので気にしないぜ!と思ったのだけど、 クレープと言えばなんかこう斜めな感じに巻いてて、上から具がチラッと覗くようなイメージが僕の中にあるので 巻きなおしを試みたのだが・・・








ベリッ








どーん








どーん


破れた上に見栄えがとても悪くなりました。



余計な手を加えてどつぼにはまるという、僕お得意のそういうのが見事に炸裂し、 とても見栄えの悪い巨大クレープ、2.5キロは完成した。



見栄えが悪かろうと関係ない。
僕らは朝からつまみ食いしたソーセージとかしか食べてないので腹ペコなのだ。
それに具の調理は殆どしてない=余計な事をしてない=普通に美味しいはず!なので、 期待に胸膨らませ、いざいただきます!!



「さあ、T君、写真撮りたいからかぶりついてくれ!」

かぶりつくT君。




わあお、まるで野生動物のようだ!!



田所君もT君にならって汚らしくかぶりつく。




「もういい感じの写真が撮れたので普通に食べていいよ」と言ったのに、 まだ野生動物食いを続ける二人。


この食べ方が気に入ったのだろうと放置する事に。



暫く放っておくといつの間にか田所君が手を使っており



それも バラけた皮と具を使い、自分で小さいクレープを作っており、僕は 「うおおお、進化した!」と笑ったのです。

でも食べる顔は野生の時のままだ!




僕もカメラを置き食べる事に集中する。
3人の空腹の野生動物パワーでもそもそ食べてゆく。

半分くらい食べた所で「あ、ケチャップとかかけるの忘れてたよね」と気付いたのだが時既に遅し。
「なんか味薄いなあ」と思っていたのだが仕方ない。



「残った具は鉄板焼きみたいにして食べようぜ」などと言っていたのだが、 いつの間にか巨大クレープもかなり小さくなった。



そして最後の一口はいつものようにT君。





残った皮と具を用いて小さいクレープを作り、T君に渡す。

T君のお腹の具合は限界で 「写真撮るから美味しそうに変な顔をして!」という僕の嫌な指令に


口をきゅっとすぼめてなんとも複雑そうな顔をするT君。


「カメラバッテリーなくなるから早く!」とせかすと



「んあ〜・・・」と、愚鈍な感じの野生動物のようにもそもそと食べ始め、 第22回目のHUGE巨大クレープは物凄く低いテンションで幕を閉じたのだ。




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