巨大クレープ

第二話
 




作業開始からまもなく、3人の役割分担が出来た。

吉田、デジカメとビデオカメラで撮影。
田所君、全体的に巨大物調理を頑張る。
T君、特に何もしない。

こう書いてはT君の駄目さだけが浮き彫りになるが、 僕も僕で「写真と動画撮影で忙しい」というのを言い訳にし、 作業の殆どを田所君に押し付けてたなあとしみじみ申し訳なくなる。

しかし申し訳なさを感じるのはこれを書いている今、つまりは 作業中は全く申し訳なさを感じる事無く、田所君主体で巨大物調理は進んでいく。



まずはクレープの皮作り。

作り方はホットケーキミックス200グラムをボウルに移し、牛乳180CCをドバーっと注ぎ、 箸でグネグネかき混ぜる。

明らかに目分量で牛乳を注ごうとしているT君を制止し、台所から軽量カップを取ってくると 「いつも目分量で適当にやってるやん」と呟くT君。
僕もかなりの適当な性格だけど、T君はさらに酷い適当さのようだ。

そして適量の牛乳を入れるが、水分が足りてないパサパサの団子みたいになってしまい、 牛乳を追加する事に。

今度は牛乳を軽量カップに注ぐ事無く、そのまま直接目分量でボウルに牛乳を追加したのだが、 T君の「ほらな、最後はやっぱり目分量やねんて」とでも言いたそうな眼差しが酷く鬱陶しい。


T君と違って真面目な田所君



良い具合にトロトロになったホットケーキの素をホットプレートに流し込む。



クレープ屋が使ってるような均等に生地を伸ばすようなアイテムはないので、お好み焼きとかひっくり返すような コテで伸ばしていく。



当然3人ともクレープを作った経験なんてないし、火の加減とか生地の伸ばし方とか全く気にしてなかったもんだから、 1枚目の皮は散々な結果に終わり、それをすだれの上に置く。



周りはベロベロだし、真ん中ら辺とか破けてるし、3人とも 「ああ終わったな・・・」的な顔をし、絶望のまま2枚目の作成へと移る。




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