巨大弁当を巨大弁当箱に詰めます

第12話
 






吐いた。


うおーい、吐くほど不味いのかよー。

そんな不味い生春巻きが、しかもビッグサイズの生春巻きがあと二個残ってると思うと心底うんざりしてしまったのだが、 T君が吐いたのは不味かったからではなくむせて咳き込んだだけとわかってとりあえずは一安心。



「蟹っちょとビーフンしか入ってないよ、これ」と、不満を漏らしながらも生春巻きをやけくそ気味に食べるT君。

俺もT君には負けてられぬとフォークを持ち、戦闘態勢に入ったわけですが、生春巻きは美味しくなさそうだし、 タマゴ焼きは見栄えが悪いし、レタスは一口目から食べたくないしと、散々迷った結果一番美味そうで失敗のなさそうな ミートボールに目標を定め、フォークを突き刺し、持ち上げる。

子供の頭部くらいはあるであろうミートボールに


噛り付く。



うおおー美味しいけど物凄く濃ゆい。
味がこってりし過ぎてる。

こんなの大量に食べたら胸焼け起こす事うけあいなんだけど、大量に作ったからには大量に食べなければならないのは当然なので、 僕はうえうええずきながらもミートボールに噛り付く僕。



「T君もアキラ君も頑張ってるんだ。 僕だけ巨大弁当の事を忘れて寝転んだりテレビ見たりしてたいけども、ここはひとつ頑張るぜ!」
と、再びミートボールに噛り付く僕。

俺の勇姿を見て君たちも頑張ってくれ!とアキラ君の方を見たら







アキラ君ご飯突付いてるだけで全然食べてなかった。




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