巨大たこ焼きを焼きます

第6話
 




2回目の炊飯終了。

パカっとフタを開けてみる。
が、1回目となんら変わり無し。
と言うか、炊く前と全然変わってない。


これには焦りました。
「2回くらい炊いたらたこ焼きの表面コンガリ焼けてんじゃねえの?」とか軽い気持ちでいただけに焦りました。
焼けてる・焼けてないどころか、まだ完全に液体でしたからね。

タイムリミットは2時間を切っている。
反面が焼けても、裏返してもう反面も焼かなきゃいけない。
絶望に顔を歪める吉田とT君。
osukai君に至っては「もう無理やん。無理無理」とか言ってネガティブな事ばっかり言ってるので 本気で顔面張り倒して黙らせてやろうかと思いましたが、osukai君のそんな気持ちもわからんでもない。
けど、 ここは僕んち。HUGEの開催場所は僕の部屋。
osukai君やT君は食いたくなかったら僕の部屋から逃げ出して自分の家に帰ればそれまでですが、ここは僕んち。 HUGEの開催場所は僕の部屋。

明らかに失敗する臭いがプンプン漂っていても最後までやり通さなきゃならないのですよ。 僕には逃げ場なんてどこにもないのですよ。
そんな僕の熱い思いって言うか切実な思いで再び炊飯のスイッチを入れたわけです。



30分後。

三度炊飯終了の時。
「頼むからここら辺である程度固まっててくれ」とほんと必死な僕の願いが届いたのか 周りは少し固まってきてました。
でも相変わらず基本は液体。

まだ駄目か・・・


すがるような思いで4度炊飯スイッチをポチっ。

そんでまた30分後。

またしても僕らの願いは聞き入れられなかった。
さっきよりも少しは固体に近付いてきているが、まだ基本は液体。
激しく絶望に打ちのめされた僕は今にもプッツン切れちゃって
















とか今にもやっちゃいそうです。


絶望に打ちのめされつつ、最後の希望を託して5度目の炊飯スイッチを押す吉田。







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